2021/06/04 20:47
【世界を旅する】
2016年。
PROGRESSがまだSunFlyだった頃です。
デザイン-模様には、各大陸や国の歴史が詰まっています。
その一つ一つの名を、意味を辿ることで、「まるで世界を旅する」ような。
そんなグラス創ろうという思考から、4種のデザインが企画され、ペイズリーはその中でも特に注目を浴びたグラスです。
模様は古代より、実用、装飾、象徴、警告、祈り・・・様々な意味を持って、営みの中に存在しました。
ペイズリーは起源に諸説あり、紀元前新バビロニア王国の時代に原形と言える模様が存在していたと言われ、別の地方でも同じく紀元前のものとしてペイズリーが描かれた皮製の容器が出土しています。
ナツメヤシをはじめとする生命の樹をモチーフにしたという一方で、アジアを起源とする観点からは、生活に馴染み深い“松かさ”をモチーフとする説が存在しています。他にもミドリムシといった原生動物の諸説が存在し、優美な曲線と草花が繰り返し描かれるパターンは、構成としてもとても自由度が高い模様です。
各地それぞれの思いで親しまれてきた模様ですが、その名称は、スコットランド・ペイズリー市に由来しています 。
17世紀、インドのカシミール地方では高度な手織りで生命の樹をモチーフとした伝統模様のショールが作られていました。19世紀、そのカシミア・ショールの機械織りに成功し、模造品の生産が非常に盛んだったのが、ペイズリー市。
その流行をきっかけに、これまで各地で様々な呼ばれ方をしてきたこの模様は、ペイズリーという名で世界に定着したのです。
ショールの流行が下火になり、本来の宗教的な意味や象徴性が意識されなくなってからも、ペイズリーは服飾や建築装飾として愛されてきました。
意味を辿り、そして現代へ。
2021年、数量限定の復刻です。
Paisley–何を選び、どうして過ごすかは自由である。
ご予約は6/7 12:00まで。